紀里谷和明の映画『ラスト・ナイツ』の キャスト・コメント紹介 [映 画]
2015年11月14日に公開される映画『ラスト・ナイツ』は今まで「CASSHERN」「GOEMON」など日本映画に新しいいぶきを吹き込んだ、奇才・紀里谷和明監督のハリウッド初の進出となる作品で、クライブ・オーウェンとモーガン・フリーマンが主演を務め、日本を代表する物語「忠臣蔵」をベースにした物語です。また日本の俳優・伊原剛志がライデンの最大のライバル・イトー役で出演しています。
◆映画『ラスト・ナイツ』
活動をハリウッドに移した紀里谷和明監督が出会った脚本は、二人のカナダ人によって「忠臣蔵」を題材にして書かれた、心震える騎士達の闘いを描いたドラマでした。
民族や宗教、国籍や出身に関わらず、総勢17カ国から一流のキャストとスタッフが集結し、構想から5年の歳月をかけ、世界に向けて作り上げた紀里谷ワールド作品です。
◇ストーリー
戦士の時代が終わり、よこしまな政治が、幅を利かせる封建的な帝国での騎士たちの姿が描かれています。大臣への賄賂を断り、反逆罪を勧告されたバルトーク卿に死罪が下され。最も残忍な処刑方法によるその死罪は、愛弟子ライデンの手による斬首だった。バルトーク卿の首を自身の刀で落とすこととなったライデンと仲間の騎士たちは、無念の思いで復讐の時を待ち続けた。そして1年後、ライデン率いる気高い騎士たちは、主君バルトーク卿の不当な死に報復するために、ライデンの仇討ちが、今はじめまる。
◇キャスト
ライデン:クライヴ・オーウェン
バルトーク卿:モーガン・フリーマン
クリフ・カーティス
ギザモット:アクセル・ヘニー
ペイマン・モアディ
アイェレット・ゾラー
ショーレ・アグダシュルー
デイブ・レジェノ
イトー:伊原剛志
アン・ソンギ
◆紀里谷和明監督のコメント
「現在は、情報についていくのに精一杯で、多くの人が大事なものを忘れている時代だと思うんです」そんな中、本作の脚本を見て、衝撃を受けたそうです。
「今の世の中は不条理の固まりで、いろいろな所で不平等がある。それに対し自分たちが何をするのか、どう向き合うのかということは、すごく重要だと思うんです」
「この映画の主人公たちは不条理、不平等に対し、自分たちの心の声を聞いて、正義とは何かを考え、行動に移しています。武士道や騎士道は言い方が違っても世界共通の考え方で、すべてを失ってでも、正義とは何かを問い続ける行為なのだと思います。とっても重要な事だし、今とても求められている事なのではないでしょうか」
配役については「人間はそもそも違いなんてなく、国や人種は存在しなかったのに、自分たちで分けてしまった。その不条理に違和感を覚えるんです。それをこういうキャストで表現したかった」と話した。
映画の設定については「今まで作った3作品すべて、国も時代も特定していません。この仕事をする最大の武器は、自由であることだと思っています。作り手として自由でいられる立ち位置をもらっているので、作品によって見る人が人種差別や偏見から自由になってほしい。偏見は他人の自由も奪ってしまいます」と語った。
愛を命題にし、表現するために「自分に正直になることが大切。みんな不安や恐怖でにごしてしまうけれど、愛は誰もが持っているもの。それに正直になって、役者やスタッフと対話をして向き合って、感じることが重要なんです」
「芝居ではリアルな感情、その人自身がそこにあるのかということが、すごく大事。だから、悲しいシーンでは本当に悲しいと感じないとOKは出しません。映画の現場は制約があって難しいこともあるけれど、同じ次元でつながっていけたらいいなと常に思っています。つながった時に友だち、仲間になったりするんじゃないかな」と語る。
「この作品が成功すれば新しい世界が開けると思う。若い監督や俳優が世界に行ける。願わくば邦画、洋画というくくりではなく『映画』というくくりになればいい。僕は世界中の人たちと一緒に何かを作って、世界中の人たちに、お届けするということだけで残りの人生を生きていくつもり。人種とか国籍とか関係ない時代が来ればいいなと毎日思っております」と自分の理想を話した。
◆作品情報
映画『ラスト・ナイツ』
原 題:『Last Knights』
公開日:2015年11月14日(土) 全国ロードショー
上映時間:115分
映倫区分:PG12
製作国:アメリカ
配 給:KIRIYA PICTURES、ギャガ
◇スタッフ
監 督:紀里谷和明
製 作:ルーシー・キム、紀里谷和明
製作総指揮:ケイト・ホン、アンドリュー・マン、バリー・ブルッカー、スタン・ワートリーブ
脚 本:マイケル・コニーベス、ドブ・サスマン
撮 影:アントニオ・リエストラ
美 術:リッキー・エアーズ
衣 装:ティナ・カリバス
編 集:マーク・サンガー
音 楽:マーティン・ティルマン。サトナム・ラムゴトラ
音楽監修:アンディ・ロス
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